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旅行編、ショート編。旅行編は、エロチィック・エッセイ。ショート編は、日常些事のショート・エッセイ。創作編は、短編小説。マイ・ギャラリーは、各編の自作挿絵の収録。

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心何処ーショート 遣って仕舞った大チョンボ
              遣って仕舞った大チョンボ(6/17/11)
 嗚呼、情けない。つくづくと、私は不注意極まりない男である。ホウジロ雛が、余りにも私に纏わり付くので、夜は布団の中に連れて来たのである。

 ビデオ映画を見て居る間、雛は布団の隙まで、羽ばたきをしたり、腕を伝って顔を出したりして、可愛いばかりであった。意識のある内は潰さない様に、寝返りにも気を付けて居たのだが、寝てしまえば、一切無意識の寝返り行動の沙汰である。トイレに起きる時、手で探すと雛に動きが無い。

                    死んでいた。

 とんでもない事を仕出かして仕舞った。悔やんでも、悔やみ切れない不注意の結果である。朝食時に、母に言われてしまった。

「可愛かったのに、楽しみが無く為っちゃったね。朝、鳴かないから、気に為って居たんだよ。」
「はいはい、何の言い訳も無いわね。全ての責任は、俺にある。あんなに愉しませてくれたのに、面目次第も無いわさ。」

「亀は一晩で逃げるし、又、何か拾って来れるよ。」
「そうだな。今度は、金髪女でも拾って来るかいな。あい。」

「馬鹿な事は考えないでおくれ。私は、真面目に生きて来たんだ。世間様に恥を持って、死にたくは無いからね。私が生きている間は、変な事はしないでおくれ。死んだら、何をしても好いからね。」
「やいやい、言われちまったぜや。女が御法度なら、後は散歩コースにぁ、アオダイショウ位しか居らんぜや。俺ぁ、蛇は駄目だ。」

「白蛇は、縁起が良いって云うじゃないか。可愛いかもしれないよ。アハハハ。」
「無駄事こいてると、本当に、蛇連れて来るぞ。嗚呼、気分直しに、風呂に入って、シャキッとするか。婆ぁに、おちょくられたら、還暦過ぎの男の立つ瀬は、無かんべさ。」

 私の蛇嫌いは、矢張り母の観察比較なのだろうか。母の中では、私が兄弟の中で<一番の蛇嫌い>と云うのを知って居て、茶化して居るのだろう。母は大の動物好きである。母は飽きもせずに、私と雛の戯れを目を細めて見て居たのである。その母の遺伝子を受け継いだのが、私である。糞婆っさ、知ってて言い遣がる。

「今年は、家の鳥は未だ孵らないのかい? 手乗りに出来るんだろ。楽しみが無く為っちゃったんだから、今度、生まれたら遣って見たら如何だい? きっと、可愛いよ。」

 ハハハ、94の老母と云えども、母は母なのである。私としたら、それほどショゲ込んで居る心算は無いのだが、母親としたら、ショゲ込んで居る倅に何かと言葉を掛けて居る心算なのであろう。

 へへへ、女は死ぬまで、母性を持ち続けて居るのであろう。畏れ入りました。

 さてさて、風呂に入って、スーパーの改装オープン日である。食糧調達に行って参りましょうかね。本日も、終日の曇天模様である。


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